japanjoboji blog

浄法寺漆産業 一人社長のブログです。 漆の産地、岩手県浄法寺の漆や漆器のこと、その他いろいろつづります。

漆の出荷

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11月30日に漆の出荷がありました。
漆の出荷というと、シーズン中に職人が丹精込めて採った漆を全国各地の漆器屋さんや漆屋さんに発送する嬉しい日でもあるはずですが、最近は注文がめっきり減ってしまい、ほとんどが日光の文化財修復用と地元浄法寺漆器の分。前は5貫目樽がずらりと並んで壮観でしたが、最近の樽のサイズは3貫以下のものばかり。

ここ数年荒味漆の注文が減っています。漆を掻く本数を減らしたりしているのですが、漆掻き職人が漆山を育てているわけではないので、山主が早く掻いてくれと言えば掻かなければなりません。生産調整がなかなか思うように行かないのが他の産物と違うところ。それにせっかく漆掻きに意欲を燃やす若手の職人が増えているのに、漆が売れないことでその意欲をそがれるのがとても残念です。

一般的な(漆関係者の多くも勘違いしていますが)浄法寺漆のイメージとしては、漆掻き職人が激減していて漆の量も採れずとても貴重、そしてそのほとんどは日光が修復用に使っていて、漆器用にはあまり出回っていないというものです。
実際はそのようなことはなくて、どんどん使ってもらいたいくらいです。

漆が安定的に売れてくれれば漆掻きのサイクルがうまく回るのですが、景気に左右されることが多い漆の世界は厳しいものがあります…
でも漆が知られていないことも原因の一つだと思うので、今後も漆の魅力を地道に一生懸命伝えて行きます。