japanjoboji blog

浄法寺漆産業 一人社長のブログです。 漆の産地、岩手県浄法寺の漆や漆器のこと、その他いろいろつづります。

認証委員会、県立大生との懇談

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先日、盛岡市内にて第3回浄法寺漆認証委員会が開催されました。委員である佐藤春雄組合長に代わり、オブザーバーとして参加しました。去年は事務局側だったのでちょっと不思議な感じですw

制度はまだ始まったばかりで、問題点もまだまだ。でも知名度はあがってきたようで、ラベルや認証マークが欲しいという方も多くなってきました。
制度化した以上は、厳密な基準に基づいて公平に審査しなければなりませんので、信用力を高めるためにも客観的なデータに基づいて漆を判断できる体制を取る必要があります。


委員会の後は、二戸市が昨年度から取り組んできた「地方の元気再生事業」の報告会。
この「元気再生事業」は先ごろ話題となった民主党の事業仕分けで今年度限りで廃止されてしまったのですが、我が二戸市の漆事業は当初の計画通り2年で終えることができました。それに今回の事業の中でもリーディングケースに位置づけられるほどの大事業。


当然、漆サミットなどのイベント開催事業も含まれていたのですが、二戸市のスタンスは現在の浄法寺漆の置かれている現状をデータとして明らかにすることで、次世代へ繋ぐため何をすればよいかという目的意識がありました。
もっと早くからやればよかったのにと感じるかもしれませんが、国内でも産業として唯一成立している浄法寺の漆の生産についてはローカルなテーマとしか捉えられず、生産体制を全国的・全県的な課題と見ることはほとんど皆無でした。
なので今回の政府の省庁横断的な事業を取り入れることで、これまで実施できなかった毎木の原木調査など画期的な調査を行うことができたのです。


二戸市の報告にもありましたが、漆産業はどれかひとつでも欠けてしまうと全部が動かなくなるという危うい現状にあります。小さな古い歯車がガタピシと音を立てながらかろうじて廻っているような感じなのです。ひとつでも壊れたり欠けたりすると廻りません。一つ一つをどうにかするのも大事ですが、パッケージ的に捉える必要もあります。
これも二戸市単独ではできることではなく、行政はもちろん、地域の漆関係者が地元住民を巻き込んで動かないと、漆の植栽も後継者の育成も頓挫してしまいます。厳しい現状を再確認したような報告会でした。


そのあとは1月の漆サミットにも出展した岩手県立大学の学生3人との懇談。漆に対する先入観とか知識なしに、いろいろ本音を語ってもらうという趣向でしたが、意外と面白い展開になりました。
漆を全然知らない人たちへのアプローチを考える上でも参考になりました。3ヶ月前にはじめて浄法寺漆を知って、それから精力的に現場を取材してパネル展示まで作り上げたのですから、見事なものです。漆にかぶれる学生をどんどん増やそう(笑