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japanjoboji blog

浄法寺漆産業 一人社長のブログです。 漆の産地、岩手県浄法寺の漆や漆器のこと、その他いろいろつづります。

柴田是真展

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 ブログにupするのが遅れてしまいましたが、日経新聞日曜版の「美の美」で室瀬和美先生が解説されていた「花瓶梅図漆絵」を実際この目で確かめるべく、日本橋の三井記念美術館の企画展「柴田是真の漆×絵」を見に行ってきました。
 アメリカのエドソン夫妻が所有するコレクション計70点が今回日本に初めて里帰りしたことや、テレビで紹介されたこともあって人気の美術展になっているようです。
 漆サミットの講演会でも室瀬先生がスライドで丁寧に技法を解説していたので、私の周囲でも見に行きたい!という人が多かったですね。 
 私は専門家ではないので作品に使われている技法について解説などできませんが、精緻でエスプリ溢れる作品の数々に惹きこまれるように見入ってしまいました。漆でこんな表現ができるんだと素直に感心したり、透漆で自由奔放かつ緻密に書き込まれている漆絵も素晴らしい。
 http://www.mitsui-museum.jp/exhibition_01.html(三井記念美術館のHP)
 例の「花瓶梅図漆絵」は、額装しているように見えますがなんと額も樹皮や年輪を漆絵で描いているという驚くべき作品です。しかも和紙に漆を塗って表面が紫檀に見えるように木目を刀で彫っているのです!まさに職人技ですね。


 でも肩肘張らずに見ることができたのは、漆芸というよりも職人芸を見るような感覚だったからなのでしょう。もちろん高度な漆芸なんですが、漆を自由自在に使いこなしていて、しかも現代のように様々な色漆がない中で、自分なりの感性で色彩豊かに表現しているのが何より素晴らしいと思いました。漆を画材に使うのは思ったよりも難しいそうで、本格的な絵画として昇華させているのを初めて今回目の当たりにしました。
 
 なかなか東京へ出張する機会がない中、このような充実した展示を鑑賞できたことはとても運がよかったと思っています。
 展示会の図録もいいですが、併せて別冊太陽の「柴田是真」を読むといいと思います。

柴田 是真

柴田 是真