japanjoboji blog

浄法寺漆産業 一人社長のブログです。 漆の産地、岩手県浄法寺の漆や漆器のこと、その他いろいろつづります。

今年一年の総括。

f:id:japanjoboji:20091229224532j:image
 今年の3月31日で平成7年から14年間勤めていた岩手県職員を退職し、4月1日から一人で「浄法寺漆産業」を個人事業として起業してここまでやってきました。

 思い通りいったもの、いかなかったもの、様々な人たちとの出会い、あっという間でした。
 今までの公務員生活では全然見えていなかったものも見えてくるようになったし、民間の感覚というものを取り戻したような感じです。県職員時代は県の内部仕事に深くかかわるよりも外部へ目を向けることの方にウエイトをおいて動いていたつもりだったのですが、まだまだでしたね。

 正直言うと今も公務員的な思考をすることがあります。でも、自分のしている仕事はパブリックなことでもあるので、そこはこれまでの経験をうまく活かしてバランスが取れるようにしていきたいです。営利も非営利も。

 社会起業だねと言われることも多いのですが、自分としては結果的にそのようなことをしているだけで初めから社会起業家を目指したわけではありません。でもバックグラウンドとしてはこれまでの経験があってこその起業なので、地域振興・社会貢献は重要なキーワードです。
 それに漆に対する個人的興味も加わって、自分のやりたいことと社会貢献性がうまく噛みあって起業できたのかなと思います。それからタイミングも重要です。3年目で前の二戸地方振興局から転勤していたらそのまま県職員を続けていたかもしれません。

 漆という素材は様々な分野に繋がっています。漆という素材自体の特性もそうですし文化に対する親和性のようなものも感じられます。
 私は特定の専門分野を一途に追求するというよりは、様々な分野を渉猟してみたいという考え方が強く、大学時代の専攻は法律でしたが経済のゼミにも参加していましたし、地域文化や美術にもとても関心を持っていました。県職員を選んだのもいろいろな分野の仕事ができるということが決め手でした。
 漆はそのようなアプローチができる数少ない資源であり文化だったのです。漆と出会ったことが一番の理由になりましたが、県庁時代からこの地域に係わる仕事をしていたこと、ビジネスに対する興味などが複合的に後押しになり起業した次第です。

 起業するに際して、いろいろな方々からアドバイスを頂きました。県職員を辞めるということについてやはり驚かれる方々が大半でしたが、起業の決意表明をまとめたペーパーを見せながら説明するとほとんどの方は納得され、がんばってと激励されました。今年は周囲の方々に支えられながらやってきた一年でしたが、来年は自らの翼で飛躍していく年と位置づけて仕事に精励していきたいと思います。
 
 今年一年間どうもありがとうございました。


岩手日報二戸支局・稲垣記者による記事です→
 http://www.iwate-np.co.jp/2009kikaku/09nakiwarai/09nakiwarai4.htm