japanjoboji blog

浄法寺漆産業 一人社長のブログです。 漆の産地、岩手県浄法寺の漆や漆器のこと、その他いろいろつづります。

第31回浄法寺漆共進会、無事終了

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 10月15日、31回目を迎える浄法寺漆共進会が浄法寺の二戸市社会福祉会館で行われました。
 秋晴れの清々しい天気の下、浄法寺の漆掻き職人が今年丹精込めて採取した漆が一堂に会しました。全国広しといえども、漆の品評会が行われているのはここ浄法寺だけです。
 昨年から制度化された浄法寺漆認証制度の認証審査も合わせて行われました。

 今年出品された漆樽は合計で65樽。熟練の漆掻き職人から今年漆掻きを始めたばかりの研修生まで、初辺、盛辺、末辺の各種の漆が出品されました。

 ところで漆の品評ってどうやるかご存知ですか?
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 漆の樽に大きなヘラをゆっくり入れて、底からスッと引き上げ、滴り落ちる漆の流れ具合をみたり、ヘラについているカスの状態や表面の上澄み液の状態、漆液の色をチェックしたりするのですが、私など素人が見ても判断のポイントはよく分かりません(笑)
 漆の掻き方はそれぞれ微妙に違うので、少しずつ集められた漆もその蓄積が多くなるとそれぞれ漆掻き職人の特徴が現れます。職人の間では漆樽の状況を見ただけで、あれは誰が採った漆か分かるそうです。
 共進会では誰が採った漆かは伏せられた上で審査が行われますので、いい漆を採れば初心者でも入賞するチャンスがあるのです。果たして今年はそんな結果となりました・・

 なんと今年のうるし掻き技術保存会の研修生3人とも入賞したのです!
 末辺の部で猪狩さんが金賞、盛辺の部で臼杵さん、久慈さんが同時に銅賞を受賞しました。昨年の研修生の本間さんも受賞しましたが、師匠の教えを忠実に守って真面目に採った成果が表れたのだと思います。皆さん自分が受賞するはずがないと思っていたようで戸惑っているようでしたが、まずはおめでとうございました!
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【初辺の部】金賞 佐藤春雄 銀賞 田口武夫 銅賞 田畑与吉、樋口昭吉
【盛辺の部】金賞 工藤竹夫 銀賞 大森清太郎 銅賞 久慈喜一、臼杵春芳
【末辺の部】金賞 猪狩史幸 銀賞 大森貴太郎 銅賞 三浦義美、北口勝三郎

 共進会では全国から漆関係者が多数集まりました。今年は平日開催だったためか例年よりは少なめでしたが、それでも有名な漆作家の方や漆屋さんが漆樽を真剣に見つめていました。
 二戸市のとなり、九戸村にある「マルイ造形家具」の千葉社長がみえられていたのですが、マルイ造形さんは自社の家具に拭き漆を施しているのですが、その漆は地元で自ら採っているのです。それも社長さんが自ら!
 しかも独自の方法で掻いており、殺し掻きではなく養生掻きなのです。道具も独自のものを自社で製作していて、この日も手製の漆カンナを持参されました。その独特な形状に漆掻き職人も興味津津でした。持ち手に可動式の車輪が付いていて、木肌との距離を一定に保ちながら漆掻きができるのです。
 (写真撮っていませんでした・・すみません)

 今度研修生の皆さんと見学に行く予定なので、様子をブログに乗せたいと思います。

 翌日行われた発送の様子はまた次回に・・連日の作業で疲れ果てました。

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