japanjoboji blog

浄法寺漆産業 一人社長のブログです。 漆の産地、岩手県浄法寺の漆や漆器のこと、その他いろいろつづります。

漆原木分布調査

 二戸地区の漆林の資源量の把握のため、漆の原木分布調査が行われています。
 これは、平成20年度から実施されている二戸市の「地方の元気再生事業」の一環。

 資源量の把握は今後の漆資源の予測や、漆掻き職人への適正な配分を考える上で不可欠なものです。特に日光からの大量の注文があってからは需要が大幅に増加したので、原木の確保は切実な課題となっています。

 二戸市以外にも漆林はありますので、他町村分は二戸地方振興局が調査を行っています。私も県職員時代に調査していました。


 調査は専門的なもので、昨年は30アール以上の漆林については10m四方を数カ所のプロットとして取り、その範囲内の本数を数えて全体の漆林の本数を推測します。プロットで把握した木はそれぞれ樹高や胸高直径も実測しています。

 
 二戸市(旧浄法寺町)には昭和53年からの累計で延べ110ヘクタール、21万本の漆が植栽されてきました。振興局で昨年までに取りまとめた結果では、岩手県北地域に約220ヘクタール、約42万本が造林されたことになっていますが、実際に果たしてどれくらい残っているかは不明でした。

 漆掻きが終わると木を伐倒して、またひこばえが生えてきて10年後にはまた採取できるのですが、そういうものも含めて実際に漆掻きができる木がどれくらいあるのかを調べているのです。


 また、最近は病気に罹っていると思われる漆木も多く見られます。漆液の生産に与える影響がどの程度かはよく分かっていませんが、漆が吹き出るような症状もあり、これは漆掻き作業の効率低下に繋がります。

 病害については専門家による研究が必要ですので、昨年から独立行政法人森林総合研究所に入っていただいて、調査をしていただいています。病害の調査は資源量の調査とともに行った方が効率がいいので、その調査手法の検討とプレ調査的なものを今回実施しました。

 
 場所は、浄法寺吉田にある日本文化財漆協会の漆林の被害が大きいので、こちらを調査しました。
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 もう紅葉している漆の木。周辺ではこの木だけでした。原因不明。 
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 漆掻き保存会研修生の臼杵さん。今年の研修生は文化財漆協会の木を掻いています。表皮のゴツゴツした漆に傷をつけるのに難儀しているとのことでした。
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 同じ吉田地区でも、漆掻き職人で構成する部分林組合の漆林は葉が生い茂って良好な状態。
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 測高計、Vertex(バーテックス)の応答器。スウェーデン製。超音波で木の高さを簡単に測れるんですよ。でも1台20万円もします(^-^;
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 本体はこんな感じです。
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