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japanjoboji blog

浄法寺漆産業 一人社長のブログです。 漆の産地、岩手県浄法寺の漆や漆器のこと、その他いろいろつづります。

燃える箸?

 東京芸大漆芸研究室の三田村有純先生のサイトに興味深いお話が載っていました。
 リンクはこちら http://www.urushi-mitamura.com/


 昨今、マイ箸ブームですが、あなたが使っているお箸は本当にエコなモノですか?
 無駄な資源消費をしないという意味ではエコなのかもしれません。

 でも、箸に使っている素材を確認して購入している方はほとんどいないと思います。

 合成樹脂製の箸であっても通常の使用の範囲内ならほとんど人体に問題ないレベルで安全に使えると思いますし、メーカーもそういう想定で製品化をしているのでしょう。先生のように箸をライターであぶるという実験は少し過激ですが、でもそういう素材で作られているのだなということを改めて自覚させてくれるお話です。


 あぶると言えば・・・
 韓流スター・ペ・ヨンジュンの名誉館長就任で話題になった、盛岡市の岩山漆芸美術館の全龍福先生を昨年訪問したときのことです。

 ちょうどセイコーから5000万円!の漆芸時計が発売された頃で、先生の机の上に祝電が届いていたのですが、「蒔絵電報」と称したその高級そうな黒塗りの電報を、先生は「これは偽物です」と言って、三田村先生同様にライターの火であぶり始めたのです。漆塗りと思っていた塗装がみるみるうちに溶け落ちて、室内には異臭が充満しました。
 漆芸家に漆の偽物が届くというのも皮肉な話なのですが、先生は紳士的な対応で販売先にやんわりと指摘されていました。
 蒔絵とうたっている以上はそれなりの品格・品質があるべきものだと思いますし、漆が使われていないということ自体にもがっかりした記憶があります。


 漆は本来熱に強いそうで、三田村先生の実験ではタバコの火を塗膜に押し付けてもみ消しても変化がなかったそうです(「漆とジャパン」三田村有純著)。漆の強さには驚かされます。(他にも、酸・アルカリにも強い)


 三田村先生のおっしゃるとおり、漆塗りと言われているものにも顔料や油が入っていますので一概に漆塗りであれば安全というわけにもいきませんが、世の中はそういう作られ方をしている製品がほとんどで、誰も一顧だにしません。


 浄法寺では本物の漆で漆器を作っています。

 でも、それはエコとか環境配慮ということではなくて、ずっと昔からそういう作り方をしているというだけなのです。

 浄法寺は、地元で採れた漆を自分たちで精製して漆器を作っている、あたりまえのようでいてそうでもない、日本でも希有な産地なのです。


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竹箸(黒)岩舘隆

浄法寺漆・漆器ネットショップはこちら http://japanjoboji.shop-pro.jp/
浄法寺漆産業 http://www.japanjoboji.com